君が私にキスをした。



「おはよ、咲季」

「もぉ〜遅いよ〜」



数日が経ち 学校に行く毎日にも少しずつ慣れてきた頃、私は風邪を引いていた



「あれ?玲ちゃん鼻声?」

「あぁ、さっきまで寝てたからだよ」

「寝坊?信じらんないーばかー!」



少しだけ頭が痛い

でも咲季は本当に優しい子なんだ。きっと風邪なんて言えば酷く心配するだろうと思って 私は嘘を吐いた。


学校が始まって数日経つが、
きっと慣れてきて初めての頃の疲れがでてきたのかな

ここのところ、バイトも結局変わらず毎日だった。


今日はそんなんだから、昼から学校に来てしまったのだ


「一緒に頑張ろうって約束したもんね。ごめんね。明日からはちゃんと来るから」


そう。
一緒に今年こそ受かるんだ
どんなに辛くても お互いに助け合って一緒に頑張るって約束したんた

去年と同じ咲季なんてもう見たくない



「約束ね」


咲季は私の言葉に笑顔でそう言った。
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