君が私にキスをした。
「はぁ…はっ。うっ 」
私は電話を切ってすぐに荷物も持たずに、学校の自転車置き場から自転車をパクリ 咲季の元へかけた
なりふり構ってなんかいられない
本当に死にたいという人は誰にも言わずに死ぬと昔聞いたことあるが、
でも……
でも、もしも咲季が本気だったら
想像しただけで怖くなった
何故か涙が止まらなかった
咲季の住む町は隣の市にあって、自転車で軽く1時間半はかかる
それでも1秒でも早くお願い
ひたすらペダルをこいだ
咲季がいるというのは、丘の上にある神社
「はぁ……はっ、着いた……」
胸が変に緊張して、上手く呼吸ができない
階段を駆け上がるたびに怖くなる
お願いだから、死なないで
「咲季……っ…」