君が私にキスをした。
「咲季、もう要らないって。」
なにそれ……
「咲季に飽きたって……うっ、ぐす」
心の奥から何に対してか分からない怒りが生まれてくる
「そんな男こっちから願い下げだよ!!あんた!咲季にとって正人くんは本当に大切な人だったこと私が1番知ってる。けどそんな奴のために死にたいなんて言うなよ!!!」
そうだよ。
そんなクソみたいな男のために命捧げるなんて、馬鹿じゃんか
「……そんな奴なんて 言わないで」
は?
いつの間にか、乱れていた呼吸は落ち着いていたが
いつも側にいて辛い事も楽しい事も何もかも共に過ごして頑張ってきた咲季の言葉が理解できなかった
「何で庇うの?ばかなの?」
「咲季にとっては、正人くんが全てだったの……正人くんがいない未来なんかいらない!!正人くんがいないなら生きてる意味ない……」