君が私にキスをした。




街に着き、自転車を返しに 学校へ戻る


よかった……


まだ9時にはなってないみたいで、自転車の持ち主にもばれていない



咲季が心配でたまらない気持ちと、簡単に死ぬなんて事を口にした咲季を許せないと思う気持ちが交差する


咲季は私が高校を卒業して、地元を離れ友達も知り合いも誰もいないで1人だった頃に
ここで初めて本音を言える友達になったんだ


「……死ねなんて思っていないのに」


何でそんな事を言ってしまったのだろう



そんなことをぼんやり考えながら乗っていた自転車の横で立たずんでいると
喫煙所の方から物音がする


「?」


音のした方を見ると、男の子が1人喫煙所の閉まった扉を開けようとしている


確か……喫煙所は7時半までのはず。
まぁいいや
私には関係のないことだ


その子と目が合ったがすぐに逸らして、何もなかったかのように 教室に置いてきた荷物を取りに行くために その子の横を通る










教室へ行くと、ブルーの彼はいなくなっていて私の荷物だけが置いていた

まるで、私だけが取り残されたみたいでとてつもなく胸が苦しくなった
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