君が私にキスをした。
学校の階段に座り込む私たち。
きっともう授業は始まっているから誰も来ない
「咲季、あのさ……」
「ごめんね」
唐突の思いもよらない咲季の一言に つい口から 間抜けな声が漏れた
「え?」
「いや、あのね……玲ちゃんに怒鳴られてたくさん考えたの」
謝りなきゃいけないのは私なのに。
「たくさん、たくさん考えて、玲ちゃんの言ってること間違ってなかったのに。あの時の咲季おかしかったよね……気が狂ってたと思うの……だから言わなくていいことまで言って玲ちゃん気付けたよね。ごめんね。」
どこまで優しいのだろう
この子は。
「いや……謝らないけないのは私だって!言わなくていいこと言ったのも全部私の方だって……だから、ごめん!」
「咲季が悪いんだってば…」
「いや、私だって!」
「なんか、謝ってばっかりだね」
そう言って、咲季がまたいつもの優しい雰囲気で笑ったから私もつられて笑ってしまった。
でももう2度とあんな事は言わないで
それだけは譲れなくて、最後の最後まで咲季に言ってしまった