あたしはそっと月になる
実夕はあたしと目が合うと、



一瞬ニコっとウインクして見せた。



なるほどね………。



話を合わせろってわけね。



「樹里ぃ~!樹里からも頼んでぇ~~。潤にお願いしてよぉ」



実夕のさらに甘ったるい声があたしを呼ぶ。



その声に合わせるかのように、矢口潤と目が合った。



「樹里ってばぁ~」



「俺、部活あるし、どっちにしても無理!他の奴、探しなっ」



予想外に実夕に素っ気ない態度の矢口潤。



「え~。なんでそんなぁ……」



そんな矢口の態度に明らかに不満顔になる実夕。



「ねぇ、樹里~~。潤ったらヒドイよね。樹里からも何か言ってやってよぉ」









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