あたしはそっと月になる
そして昼休み。



あたしは図書室に急ぎ足で向かった。



ドアを開けても誰もいない図書室。



あたしは大きく深呼吸をして矢口潤を待った。



静かな教室で一人、椅子に座る。



「ゴメンっ…待った??」



しばらくして後ろから聞こえた声。



息をきらせて図書室に入ってきた矢口潤。



「あたしもさっき来たところ。大丈夫だよ」



あたしの言葉に安心した表情を見せる矢口潤。



「よかった…」



矢口潤はそう言いながら、あたしの隣の椅子に座る。



ドキンっ………。



かすかに肩と肩が触れる。



それだけでこんなにもドキドキしてしまうあたし。



そしてそんなあたしの横で、



平然とゆっくり顔を近づけてくる矢口潤。

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