あたしはそっと月になる
「矢口……。あの…あたしね……あのっ……」



あれほど頭の中で繰り返していた言葉なのに……。



いざ矢口潤を目の前にすると、



焦ってしまって肝心な言葉が出てこない。



「あたし、あたしね………」



そんなあたしを見て、



矢口潤がクスっと笑う。



「何??早く言ってくれよ。大塚が早く用件言ってくれないと、俺また告ちゃうよ??」



「はっ??えっ……はっ??」



「だからぁ…こんな風に二人きりとか……俺としては…嬉しいからさ……」



よく見るとほんのり赤い矢口潤の頬。



え??それって照れてるってこと??



気のせい??



あたしより赤い顔してる矢口潤。

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