[短編]初恋を終わらせる日。
「だけど私は急に変われないし、そしたら周りの男たちの態度も変わらない」
きっと私が思ってるよりも、ずっとずっと、この人には、この世界はつまらなくて、色あせて見えるんだろう。
私もお姉ちゃんも、ただ愛されたかっただけ。
ちゃんも自分を愛して欲しかっただけ。
それなのに、どうしてこうも違ってしまったんだろう。
「だからあの真っ直ぐな陽一くんを手に入れて、安心したいの。……あぁ、この人も結局は顔、他の人と何も変わらないんだって」
交わる視線。
けど決して交わることのない思い。
どこまでいったって、平行線。
「そしたらこの世界はバカらしくて、どうしようもないことで溢れてるって、納得できるでしょ?期待することも、絶望することもなくなると思うの」
「お姉ちゃんは、それで幸せなの……?」