好きなんです!
体を揺らされてパッと目が覚める。
周りを見渡せば電車の中で、隣には優馬。
「起きたか。着くぞ。」
掲示板を見ればもう次の駅は私の降りる駅だ。
少しの間なのに夢も見ないほど深く眠っていたようだ。
「ごめん。寝てた…。」
「起きなかったらどうしようかと思ったわ!」
私の荷物を持つと片手で私の手を掴み電車を降りる。
「優馬!私荷物くらい持てる!」
「もう俺にとってはどっちも荷物だから。」
そう言ってどんどん進んで行く。
慌ててパスモを出して改札を通った所で優馬が足を止めた。
「家どっち?」
そうだ。優馬は私の家を知らないから進めないんだ。
私は優馬の横を歩きながら家に案内する。
家まで送ってもらえば確実に終電は終わる。