好きなんです!


「あの人ああいういたずらするんだね。」

「たまに嫌がらせで俺はされる。でも変なのは選ばないし平気なんじゃね?」

悩んでるのも無視するタイプかと思ったらそうでもないみたいだ。
まだ愛梨は怒っているけど、白里くんには悪びれた様子はない。

「もう信じられないー!見た?酷くない?」

「何になったの?」

「焼肉定食…。」

案外美味しそうなものになった。
でも女子に焼肉定食か。

「安くて量も多いし文句ないだろ。」

え?白里くんが喋った。
いや、話せないわけじゃないのは分かってるけど。
自己紹介の時以来声聞いたことない。

「もっとおしゃれなの選びなさいよ。」

「学食じゃ無理だな。」

「確かに無理だよな。どんまい!」

3人は気にした様子もなく話しているけど、私は驚いて愛梨のメニューどころじゃない。

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