好きなんです!
それからはくだらない話や学校のことなど話した。
お互い恋愛の話には触れずに取り留めのないことを話す。
お腹もいっぱいになってそろそろ帰ろうかと席を立つと自然に伝票を持って歩いて行く。
そんなところがスマートでなんだか女の子扱いされている感じがして気恥しい。
はっとして追いかけるともうレジにいて支払おうとしいる。
お金を出そうと思ったがレジの目の前で男の人にお金を渡すのはプライド的にどうなのかと思い、外で渡すことにした。
店員からの明るい声に見送られ店の外に出る。
「これ、私の分。」
「んーいいよ。」
「奢ってもらう理由がない。」
「理由?理由ねえ。さっきのお詫び。つまんない思いさせたし。だからいらないわ。」
私の方が無神経なことを聞いて傷つけたのに、どうしてそんなに優しいのだろう。
どうして私はその優しさにときめいてしまうのだろう。