好きなんです!


後ろを優馬とついて行くけど、なんだか気まずい。
私だけだろうけど。

「なぁ、本当にどうした?変だぞ。」

「ん?なんでもない。」

「なんでもないやつはそんな顔しません。」


そこまで言われて私は黙り込んでしまった。
これ以上なんでもないと言っても受け入れてはくれないだろう。

思ったことを素直に言うか悩んでしまう。
話したらきっと励ましてくれるだろう。


そんな時ぽんっと頭の上に手が乗って笑いかけてくれた。

「言いたくないならいいけど、そんな顔似合わねえよ?」

「うん。ありがと。」

嬉しくて泣きそうになって慌てて下を向く。

それに気づいたのか優馬は前を向き私の手を握り、ゆっくりと歩きだした。

少し先で愛梨が呼んでいる。
涼くんもこっちを見ている。

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