腹黒スマイル王子
お昼を過ぎると少し落ち着いてきた。


すると


キャー、

うそー


何か廊下が騒がしいな。私達が廊下を覗くと理人がこっちに向かって歩いている。急にこの格好が恥ずかしくなり裏に隠れようとしたけど遅かった。

腕を捕まれて


「どこ行こうとしてんの?」


意地悪な顔で聞かれた。

「いやー、」

笑って誤魔化そうとしたら


「俺、客だけど?」

ー意地悪。ー 私は聞こえないような声で言い返した。


「お、お帰りなさいませ。ご主人様。」


理人は満足そうに私が案内した席に座ると

「で、何がおすすめなの?」


「オムライスかな。」


「あれっ?なんか普通に話してない?」


もー、絶対楽しんでるでしょ。

私は観念した。


「ご主人様、オムライスがおすすめですわ。」


ニコッ


プーッ


ちょっと受けすぎでしょ。

「悪ぃー、悪ぃー、

そのオムライスお願いします。」


「かしこまりました。ご主人様。」


クックック

だから笑い過ぎだってば。




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