腹黒スマイル王子
私達は場所を喫茶店に変えて話しを聞くことにした。


理人はあからさまに嫌そうな態度で


「話ってなんですか?」

オイオイ、いつものスマイル王子は何処へ行ったの?

「あのね、この前の理人くんの写真が凄く評判よくていろんな人から問い合わせが殺到しちゃってそりゃーもー大変だったのよ。

もー、やれどこの事務所の子だとかどこへ行けば会えるんだとか……。


コホン


それで出来れば是非理人くんにはうちの雑誌社のモデルになって欲しいの。」


「はあー、この前のだって断ったのに陽向と一緒だからって撮影OKしたのに、結局俺一人のも載せたじゃないですか。
あれからこっちだって大変だったんですから。」


あの写真が雑誌に載ってから理人の人気は更に凄くなった。

学校中の子が見に来るだけじゃなく近隣の学校からもわざわざ理人を見に来る子まで現れた。

それだけじゃない。

電車に乗っててもジロジロ見られたりと凄いなんてもんじゃない。


「うんうん、そうだよね。」


「俺はそんなのやる気ないですから。」
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