腹黒スマイル王子
帰り道もうすぐ家に着こうかという時１台の車が私達の前で止まり中年の男性が１人後部座席から降りてきた。

「理人。」

「おじさん。どうしたんですこんな所で。」

おじさん？私が不思議そうに理人を見ていると


「あ、俺の叔父で山神 義継。

こっちは俺の彼女の如月 陽向。」

やだ、理人ったら初対面の叔父様に彼女だなんて。

「こんにちは、如月 陽向です。」


「やあー、こんにちは。

随分綺麗な彼女を連れてるじゃないか。」


綺麗なんてそんな。

山神さんこそスラッと背が高く、高そうなスーツをお洒落に着こなしてて、何より理人に似た切れ長の目がとても印象的な男性だった。

「近くまで来たものだからたまには理人の顔でも見たいと思ってな。」


「おじさんがたまたま近くまで来たからって俺の顔を見に来るような人じゃないくらい分かりますよ。」


「おいおい理人、手厳しいな。」


「で、何ですか？何か俺に話したいことがあるんじゃないですか？」


「ん、あーそうなんだが………。」



「私の家そこなのでこれで失礼します。

理人また明日ね。」


「ひなた！」

理人は呼び止めてくれたけど、きっと私がいたら邪魔だよね。そう思って山神さんに頭を下げて家に入った。




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