腹黒スマイル王子
理人と山神さんあれからどうしただろう?
そんなことを考えていると、理人から電話が入った。


「もしもし。理人。」


「…………。」


「理人?どうしたの?」


「今から会えないか?」


今から?


「うん。大丈夫だよ。」


「じゃあ、今からそっちに行くから。」


どうしたんだろう?理人の声に元気がなかったけど。


暫くして理人が来た。


「あらっ、理人くん。こんばんわ。どうぞあがって。


ひなたー、理人くんよ。」


すっかり両親に信用されてる理人は夜だと言うのに娘の部屋に上がることに何の不安も感じられてない。

箱入り娘なのにこんなんでいいの?


私の部屋に入るなり


ガバッ


えっ、ちょっと どうしたの?


突然抱きついてきた。


「な、何?どうしたの?」


暫くして理人は身体を離してベッドに座ると


「あの山本って奴にしてやられた。」


やまもと?


あの編集者の人?


「さっきあった編集者の山本さんのこと?」


「あー。」

理人が力なくうなずいた。
< 119 / 144 >

この作品をシェア

pagetop