腹黒スマイル王子


( ちょっと、あの人ってモデルの理人じゃない。)


(嘘、でも何でこんな所で?しかも何?彼女?)


(撮影してるんじゃない?)


周りからそんな声が聞こえてきた。


「ち、ちょっと、理人。

ヤバいよ。皆に気づかれてるよ。

私のことはいいから早く撮影戻って。」

でも理人は一向に離す気配はない。


「バカ、撮影なんてどうでもいい。陽向はいつも他人のこと気にしてお前にこんな思いさせたの俺なのに…………。」


「バカは俺だよな。

陽向ごめん。でもこのままお前と別れたくない。」


「分かったよ。

逃げないから とりあえず場所変えようか。」


私達は近くのカラオケボックスに入った。
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