腹黒スマイル王子

暫く二人は黙っていたが、理人が口をひらいた。


「俺、モデル辞めるよ。」


思いもよらない理人の言葉にびっくりした


「今、何て言ったの？」


「このところ陽向に全然会えないうえお前を傷付けた。そんなことまでして俺はこの仕事したい訳じゃない。」

だからって辞めるなんて……。


「そりゃー、理人がミカと仲良くしてるとこ見るの辛いよ。しかもあんな事まで………。」


「あ、あれは、あいつが急に…………。

はあー、嫌俺も悪い。つーか俺が悪い。」


「ううん。理人は悪くないよ。

だって仕事なんだし。それなのにそれを許せない私がいけないんだよ。」


「許せないのは当たり前だ。もし陽向が他の男とあんな風にしてたら俺だって許せないさ。」


「だから……やっぱ辞めるわ。」