腹黒スマイル王子
下駄箱に着き昨日と同じように私の靴と上履きを取り替えようとしてたので


「大丈夫だよ。もう自分でできるから。」

私は慌てて靴を取ろうとしたけど、あっさり理人に取られてしまった。


「だから無理すんなっていってんだろ。」


「でも………。」


どうにも周りの視線が気になって仕方がない。

そんな私を見て理人がわざと皆に聞こえるように。


「無理しないで下さい。僕に手伝えることはさせてほしいんです。
親切にすることは当たり前のことじゃないですか。
もし困ってる人がいてそれを見てみぬふりをするような女性がいたら僕は軽蔑します。」


そして最後に王子様スマイル


これは私に向けたものではなく周りで冷たい視線を向けてた女子に向けられていた。

それを聞いた女子達は、一斉に目がハートになっていた。
実際にはなってないけど、こう言うのを目がハートっていうんだろうな。って思った。

理人の言葉で冷たい視線は一気になくなった。

恐るべしスマイル王子。

それから私達は冷たい視線を浴びることはなくなった。







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