腹黒スマイル王子
帰り道理人に誘われてコーヒーショップに立ち寄ることにした。

「陽向何にする?」

「私はキャラメルマキアートかな。」

「俺が一緒に買っとくから陽向は座ってて。」

理人は空いている窓際の席にカバンを置いて買いにいった。

椅子に座って何気なく理人を目でおっていると

(ねぇー、あの人かっこ良くない。)

(ホントだー。)

(うそー、ちょっと見て)

(写メとっちゃおう。)

知らない女子高生達が理人のことを噂してる。

よく見るとその子達だけではなく周りにいる女の人の殆どが理人を見ていた。

理人はただでさえカッコいいのに背も高いから余計目立つのよね。でもいつもこうなのかな?自分とは世界が違う気がする。


「お待たせ。」

顔をあげると

ん?何このトレーの上にのってるもの。


「こんなに買ったの?理人もしかしてお腹空いてた?」


「あー、違う違う。

なんかレジの女の人が良かったら食べてください。って無理やりトレーごと渡された。」

何だか嫌そうな顔の理人


「あれ?飲み物は?」


「後で持って来てくれるってさ。」


ふーん。変なの。そんなに混んでる訳じゃないのにな。

でもその意味が分かった。


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