腹黒スマイル王子
今日は終業式で午後から部活だった。

少し早めの4時に練習は終わり私は理人と一緒に帰っている。部活がある日は滅多に一緒には帰らない。でも今日は理人から一緒に帰ろうと誘ってきた。


「陽向足の調子はどう?」


「うん。もうほとんど痛みもないよ。」


「良かったな。


それで、水着は買ったの?」


「う、うん。」


理人に水着のこと聞かれるなんて思わなかったから恥ずかしい。

「陽向、明日って部活午前練だよな?」


「そうだよ。」


「よし、じゃあ明日部活終わったらプール行くぞ。」


「えっ、なにいきなり。」


「この前のかてきょーのお礼だよ。」


ニヤリ

それって、勉強教えてもらったことだよね。

「感謝してるって言ったの嘘だったのかな?」


うわー、この意地悪な笑顔


「いえ、感謝してます。」

なんで私が敬語?


「じゃあ あ・し・たプールね。」


「あー、帰りにそのまま行くから水着持ってこいよ。」

そりゃー新しい水着着て理人と一緒に海行きたい。って思ったけどそんな急にしかも二人っきりでなんて。


「美人とか誘う?」

私は恐る恐る聞いてみたけど即却下された。

でしょうね。ちょっと言ってみただけだよ。

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