あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
何がなんだか分からないまま、あたしはよろよろと歩き続けた。




そのうち、ふいに、急激な喉の渇きを覚える。




そういえば、昨日学校を出てから一滴の水分もとっていない。




しかも、この炎天下。



容赦なく照りつける陽射しは肌に痛いほどで、少し歩いただけで全身から汗がだらだらと噴き出した。





とりあえず何か飲まないと………。



幸い、財布はちゃんと持って来ている。




そう思って辺りを見回したけど、自動販売機もコンビニも見当たらなかった。





---やばい、暑い。





だんだん、頭が痛くなってきた。



胸のあたりが気持ち悪くて、吐きそう。





あたしは重い身体を引きずるようにして適当な道端に辿り着き、そこにへなへなと座り込んだ。






暑くて暑くて、息が苦しいくらい。




このままじゃ死んじゃう………。





思えば、つまらない人生だった。




楽しいことなんか何にもなかった。



未来に希望も何にもない。





あ、そう考えたら、あたしなんか死んだって構わないか………。




母親だって、こんな出来損ないで反抗ばっかりの娘が消えてくれたら、自分のために生きて行けるだろうーーー





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