上司に秘密を握られちゃいました。
そして、こうして告白されて、うれしくてたまらない。
やっぱり、私……彼に、恋してる。
「私もあなたが好きです」とは、どうしたって言えないけれど……。
「あのっ……」
声が上ずる。
憧れの人が私に告白しているなんて、びっくりするような展開だ。
「俺、知ってのとおり仕事バカだけど、できる限り西里さんとの時間をとるから」
仕事バカだと彼は言うけど、それなら私も同じ。
彼と東郷の未来について語るのが楽しくてたまらない私も。
「大丈夫です。真山さんと東郷百貨店のことを話すの、私も楽しいですから」
「それじゃあ?」
私はコクンとうなずいてみせた。
耳まで熱い。
「はぁー、良かった。西里さんを寂しくさせない様に努力する」