上司に秘密を握られちゃいました。
それからどうしたのかよく覚えていない。
ただ、夢中で彼にしがみつき、悶えた。

彼に触れられる場所が、いちいち熱を帯びる。
息がうまく吸えなくて……いや、好きな人に触れられているという喜びで胸がいっぱいになり、涙が溢れる。


「藍華、怖い?」


暗闇に慣れてきた目が、公孝さんの心配そうな顔をとらえる。


「ううん。幸せ、なの」

「……俺も」


再び唇を重ねた彼は、それから私を激しく、けれど優しく貪った。


「あぁぁ……っ」


やがて彼が入ってくると、苦しくて、痛くて、声が出る。


「藍華……」

「ごめんなさい。続けてください」


初めての洗礼は、思っていたより辛かった。
彼の腕にギュッとつかまり、無意識に爪を立ててしまう。


「んっ……」


私が苦しげな顔をするたび、体を離してくれる彼は、固く縮こまった体をほぐすかのように、何度も愛撫を与えてくれるけれど、うまくいかない。

すると……。
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