上司に秘密を握られちゃいました。
「来た来た」
更衣室に向かうと、美晴が待ち構えていた。
「おはよ、美晴」
「なんだ、ずいぶんすがすがしい顔してるじゃん」
「うん。心配かけて、ごめん」
あんなことがあったから、心配もするだろう。
「私、やっぱり負けたくないの」
それに公孝さんがいてくれるから。
「藍華……」
制服フェチは曲げられないように、真山さんへの愛も曲げられない。
「それより、美晴はどうだったのよ?」
「えっ? あはは」
笑ってごまかすのは、許さないんだから。
「その顔だとうまくいったんだ」
「……うん。実は、彼の方から告白してくれて」
「やった!」
美晴も幸せをつかんだ。
これで彼女も正社員になれれば最高だ。