上司に秘密を握られちゃいました。
夢への一歩
私たちの仲が急速に深まっていったのは、それからだった。
やはり今まで遠慮があった。
言いたいけれど、言えないこともたくさんあった。
だけど、それを共有できるようになってくると、小さなケンカもあったものの、より互いを理解することができた。
そして、ますます彼のことが好きになった。
時々重ねる体も、痛みが和らいできた。
そして……気持ちよく、なってきた。
公孝さんもまた、悩ましげに甘い溜息を漏らすようになってきて、それがまた私の快楽を誘った。
「藍華、あれからなにもない?」
彼が私を丁寧に抱いた後、腕の中に包んでくれる時間が、たまらなく好き。
「はい。大丈夫です」
受付の人の嫌がらせも、さほどひどくはない。
相変わらず裏で悪口は言われているようだけど、なにをされても動じないようにしていたら、嫌がらせも減ってきた。
きっと反応がつまらないのだろう。