上司に秘密を握られちゃいました。
すると、公孝さんが目の前にいる。
一番前まで歩くと、彼はにっこり笑ってくれた。
念願の制服姿。
受付になれたわけではないけれど、やっと……ここにたどり着いた。
ひとりで感動の渦に飲み込まれながら、元来たコースをたどり、裏へと戻る。
憧れの制服。
そして、初めて係わることができた企画。
感動で胸がいっぱいになる。
「はい。OKです」
一通り最後まで通すと、公孝さんが全員を集めて指示を出し始めた。
「目線が下だときれいに見えません。
緊張するかと思いますが、できるだけ上を見てください」
素人モデルの私たちは、真剣に彼の話に耳を傾ける。
「歩き方ですが、足を真っ直ぐ前に出してください。内股もがに股もよくありません」
いくつか指示が出されると、もう一度リハーサルが繰り返された。