上司に秘密を握られちゃいました。

「さて、皆待ってる」

「はい」


顔を見合わせ笑いあうと、急いで会場に戻った。


「お疲れだった。大成功だ」


会場の後片付けを手伝い、本部に戻ると、部長は満足そうにうなずく。
一足早く戻っていた他の本部の社員たちも、拍手で私と公孝さんを迎えてくれた。

今日はいつもよりずっと早く、売り上げ目標達成のメロディが店内に流れた。
ショーが、売り上げをけん引したのだと信じたい。


「真山、よくやった」

「今回は西里さんのお手柄です。
私は大まかな企画しか立てていません。
細かなことはすべて彼女が」


それは違う。

たしかに他の企画にも引っ張りだこだった公孝さんに代わって、することはたくさんあった。
だけど、彼はいつも助言をくれたし、きちんとチェックしてくれたから、こうして成功を収めることができた。
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