上司に秘密を握られちゃいました。

「自分の気持ちをさらけ出したのは、藍華が初めて。
それでも、わかってくれる人だと思うから」


それは……。

なんだかいつもの公孝さんと違う。
余裕を感じないというか……なりふり構わずぶつかってくる、というか……。


私だって……コスプレ好きがばれても、公孝さんは離れて行かないという、どこか確信めいたものがあった。
そうでなければ、この制服を処分してでも隠しただろう。

恥ずかしいのには間違いないけど、それでも彼は私を受け入れてくれるはずだと。


「しばらく出てるから。あんまり遅いと入ってくるからね」


公孝さんは強引にその制服を私に手渡し、寝室を出ていく。

これを着て。ということだよね。
でも『脱がせたい』って……言ってたけど……。
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