上司に秘密を握られちゃいました。
制服フェチはお嫌いですか?
次の日の朝は、気持ちが高揚していたからか、目覚ましが鳴る前に目覚めてしまった。
公孝さんは、スースーと寝息を立てている。
こっそりベッドを抜け出して、キッチンに向かい、カーテンを開けてコーヒーを淹れる。
朝食は、洋食派か和食派か、聞くのを忘れてしまった。
仕方なく、いつも洋食の私は、トーストを焼き、オムレツを作り始めた。
「おはよ」
「おはようございます」
眠そうな目をこすりながら、公孝さんが起きてきた。
無防備すぎる彼の姿に、ドクンと心臓が跳ねてしまうのは、どうしようもないらしい。
「ご飯作ってくれてるんだ」
「はい。公孝さん、朝食は洋食が好きですか? それとも……」
オムレツを焦がさないように視線はフライパンのまま尋ねると、彼は後ろから抱きついてきた。
「藍華が作ってくれるものなら、なんでも好きだよ」
耳元でささやかれると、胸の奥がキュンと疼く。