上司に秘密を握られちゃいました。
あとがき
制服フェチの藍華と、仕事バカの公孝にお付き合いくださり、ありがとうございました。
今回は、ちょっと恥ずかしくて、他の人には知られたくない趣味を持った藍華を通して、ちょっとマイノリティ(社会的少数者)について考えていました。
いえ、お話はそんなに大げさなものではありませんし、そんなに深く考えていただく必要はないのですが……。
藍華の「制服フェチ」は、別に悪いことではありません。
それでも藍華が隠したかったのは、制服を自分で作ってしまうほどのめりこむ人が、「マイノリティ」だから。
マイノリティの一員だと、偏見や差別の対象になることがあります。
だから隠していました。
実は公孝も好きだったんですけどね!
制服フェチなんてかわいいもので、多分社会では「マイノリティ」の立場で苦しみ、隠し続けている人がたくさんいると思います。
他の作品でも書いていますが、少数派を排除しがちなこの世の中。
それがどうしてなのか、どうして全員が同じ線上に並ばないと気が済まないのか、理解できないことがよくあります。
藍華が制服を作っていたから、ショーが失敗せずに済んだように、特別なことに長けている人がいるからこそ発展する文化もあるし、新しい発見もあると思います。
たとえば、ノーベル賞を取るような素晴らしい発見でも、とある分野にトコトンのめりこんだ学者さんだからこそ見つけられたということもあるはず。