平安絵巻




『出来たかしら?』


『はい!準備が整いましてございます   る。』









『やっぱり、美しい。
 十二単がよく似合う!』





『で、でも、姫様、無理にございます!』


『なぜ?あなたは女として、生きてもらわ なければ。』



『私には帝の側室になる身分ではありませ ん。
 それに、私には後ろ盾はいないのですか ら!』



『私が、なってあげる!』


『姫様、そんな事できるはずが!


『さぁ!行くわよ!』


言葉がかき消されてしまった。







本当に私でいいのだろうか。





そう考えながら、広間に向かう。







< 33 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop