平安絵巻
兄が亡くなった。
左大臣は、深く悲しんだ。
『なぜ、兄上は亡くなったのですか?』
鶴の君はおそろおそろ聞いた。
『どうやら、相当疲れていたらしい。
天皇の側近じゃ。
大変なのじゃろう。』
左大臣は、やつれていた。
自分の部屋に戻ろうとしていた時だった。
『左大臣家の御嫡男は殺されたそうだ。』
え?
『どうやら、謀反の罪で殺されたみたい だ!』
家来達が、話しているのを聞こえた。
嘘でしょ?
この話を聞いた後、ずっともやもやしていた。
本当なのかはわからない。
でも、このまま闇雲にしたくない。
私以外、この家を継ぐものはいない。
だから…