平安絵巻




兄が亡くなった。




左大臣は、深く悲しんだ。












『なぜ、兄上は亡くなったのですか?』



鶴の君はおそろおそろ聞いた。



『どうやら、相当疲れていたらしい。
 天皇の側近じゃ。
 大変なのじゃろう。』


左大臣は、やつれていた。






自分の部屋に戻ろうとしていた時だった。




『左大臣家の御嫡男は殺されたそうだ。』


 え?




『どうやら、謀反の罪で殺されたみたい  だ!』


家来達が、話しているのを聞こえた。




嘘でしょ?









この話を聞いた後、ずっともやもやしていた。




本当なのかはわからない。




でも、このまま闇雲にしたくない。




私以外、この家を継ぐものはいない。



だから…
 












< 8 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop