[完]*゚好き好き男子は手に負えない。
あの震える声は、俺に対する怒りだったんだ。



我慢できなくて、思わず叫んでしまうほどに。



俺が、嫌いだったんだ。



「ぅぅ……っく」



ほんとに俺、情け無さすぎる。



紗倉が俺を見てくれるなんて、勝手に期待して、勝手に盗み聞きして、勝手に落ち込んでる。



そりゃあ、紗倉の傍にいられるなら、どう思われようと構わない覚悟はあった。



あったはずなのに、いざ思われていると知ったらどうだ。
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