[完]*゚好き好き男子は手に負えない。
「それだけで俺は、もう胸がいっぱい」



「榊くん……ほんとに、ごめんね」



その言葉に応えるように、榊くんは私の頭の上に顎を乗せて、小さく頷いた。



しばらくして、私から手を離した榊くん。



その顔は、りんごみたいに真っ赤だった。



「ふふ、可愛い…」



「えっ」



あ……つい、口から本音が溢れ出てしまった。



慌てて口を抑える両手の上から、榊くんの大きな手が重なった。
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