[完]*゚好き好き男子は手に負えない。
「へへ、俺ほんとに紗倉の犬みたい」



「バ、カじゃないの!」



照れくさそうに頬を掻く榊くんを押し退けて、私はベンチに座り直した。



「ごめん、なんか嬉しくて」



「な、何がっ…」



「紗倉が、俺のすることで顔を赤くしてくれることが」



そう言って微笑む榊くんを前に、私は顔を引きつらせた。



いつの間にやら、榊くんはSに目覚めていたみたい。



今までずっと、からかわれてばかりだったから、てっきりMなのかと…
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