[完]*゚好き好き男子は手に負えない。
勢いよく出た言葉はすぐに詰まって、



続きにどんな言葉を付け足そうとしていたのか、わからなかった。



だけど、心の中ではわかってた。



「そろそろ帰ろっか!」



私の腕を掴み、その場から立たせてくれる榊くん。



その優しい笑顔に、気持ちが言えない自分が心底情けなくなった。



しばらく歩くと、見慣れた家に着いた。



空はすっかり暗くなっていた。



こんな時間に帰ると、お父さんになんて言われるか…
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