わたしとあなたときみと。完


ブーー。ブーー。ブーー。


「玲奈…電話。」


「分かってるよ。
きっと章吾だよ。


…もしもし?」


『もしもし!俺!
産まれたよ!元気な男の子!

お…俺!親父になった!』


興奮気味に話す章吾の姿が
すぐに想像できた。


「おめでとう!
奥さんによろしくね?」


『…なぁ。子供の名前さ。
"翔太"にしようと思うんだ。


大事な女を死ぬまで愛せて
死んでもダチに忘れさせない
翔太みたいにでっかい男になれって
…かっこいいだろ?』


頬に暖かい雫がつたう。


「かっこいいじゃん。
最高だね!みんなに愛されるよ。」



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