わたしとあなたときみと。完



まだ凌弥の温もりがあって
張っていた気が抜けて
思わず涙があふれた。


「でも…最後はそいつが言ったんだぜ?
大事にしておくと奪われる。
大事なものはない方がいいって…

だから…!」


先輩が言い終わる前に
凌弥が殴った。


「お前らがそう言わすまで
追い詰めたんだろうが…!

なに責任逃れしようとしてんだよ。
男は女を守るもんだろうが。

その男が女を傷つけて…
カッコ悪りぃとかおもわねぇのかよ」


「なに?そこできてんの?
だからムキなってんだ!

大丈夫まだ未遂だからさっ!
手と口で虐めただけだから!」


その一言に腹がたったのが
その男を思いきり蹴り殴った。

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