わたしとあなたときみと。完


それからたくさん話した。
面会時間ギリギリまで。


眠ってる間の高校生活のこと。
行くと決めた大学に受かったこと。
自殺をしようとしたこと。
ほぼ毎日会いに来てたこと。


途中、検査を受けに行ったとき
病院から歩いて20分ほどの墓地に…
翔太のお墓に伝えにきた。


章吾が目覚めたよって。
ずっと一緒にいたの?って。


そしたら冷たい風がひゅーっと吹いて
髪を撫でた…気がしたんだ。


そんなことあるはずがないけど
近くに翔太がいる気がした。


太陽の光だろうけど背中が
ぼぅってあったかくて昨夜を思い出す。


やっぱり翔太と凌弥は似てるなぁって
そう思うと涙が溢れる。


翔太のまえで凌弥を思う
自分が情けなくって…。


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