恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
一瞬の沈黙の後、
「しょうがねーな。」
嫌そうにしながらも行ってくれる事に。
本当は街にある映画館に行く予定でいたけど、
「車で行けないから却下。」
と言われてしまった。
で、結局街とは反対にあるショッピングモールの映画館へ行く事になった。
よしくんの運転する車に乗ったのは数えるくらいしかない。
2人で出かける事に私のテンションは高まっていた。
『なんか、音楽聴きたいな。つけるね。』
「あっ…」
よしくんの許可なくつけたカーステレオからは、意外な曲が流れてきた。
『よしくん、こんな音楽聴くんだ…?』
それは今流行りの女性ボーカルの曲。