恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】


よしくんは音楽自体あまり聴かない人だけど、聴くとしたら男性ボーカルだけだと思っていた。


私は少しビックリしてしまって、でもそれ以上に何だかアタフタしているよしくん。


「いや…、たまにはいいかなぁっと思って。」


よしくんのこんな姿は見た事がない。


いつも冷静で、何の隙もない人なのに。


きっとこの曲には何かあるんだと思い、私は口をつぐんだ。


これ以上は聞かない方がいいと思ったから…。


かけたままの女性ボーカルの曲を右から左に聴き流し、

しばらく走ると目的地のショッピングモールに到着。
< 101 / 110 >

この作品をシェア

pagetop