恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
教室に入ると、みっちゃんが待っててくれた。
「香澄、遅いよ。カバンはあるけど姿が見えないんだもん。…ってちょっと、どうしたの?」
『みっちゃーん!私…』
みっちゃんの顔を見た途端、涙が溢れてきた。
「落ち着いた?」
『うん、ごめんね。』
私が泣き止むまでみっちゃんは背中をさすってくれた。
「言いたくなかったら言わなくていいけど、何があったの?」
『弘人くんに告白されたの。』
「えっ?そうだったんだ。」
みっちゃんには弘人くんからメールがきたりする事は言っていたけど、驚いていた。