恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
「香澄と話がしたいから連れてきてって言われた。大丈夫?」
勇心くんが私に話?
さっきの告白の事だろうけど、答えを聞くのが怖い。
心臓がバクバク鳴って、今にも崩れてしまいそうな足をふるい立たせる。
『みっちゃん、私行く。本当は怖くて逃げ出したいけど、勇心くんと話する。』
「うん。近くまで付き添うよ。」
みっちゃんに支えられながら1歩1歩、歩きだす。
呼び出されたのは学校の近くにある公園。
公園の入口まで来ると、
「私はここで待ってるから、頑張って行っておいで。」
みっちゃんがそっと背中を押してくれた。