恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
「なぁ、沙羅。今日、買い物付き合ってくれねぇ?」
『アイス。』
「はぁっ?」
『アイス買ってくれるならいいよ。』
「ハハ。じゃあアイス買ってやるよ。」
『やった。』
放課後になるのが待ちきれなかった私は、休み時間になると教室に置いたままのカバンを取りに行き洋介と学校をあとにした。
「結局3時間目までしかいなかったじゃん。」
『いいの、いいの。それより何買うの?』
学校を抜け出し、洋介と買い物に来た事に心の中で若干はしゃぎ気味の私。
でも、洋介にさとられないようにいつもと変わらない態度をとる。