恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
「私、お腹すいてるから食べながらでいい?」
『うん。』
すでにお弁当を広げ、みっちゃんは食べようとしていた。
「で、どうしたの?」
『実はね、私、勇心くんと話したり目が合ったりするとドキドキするの。』
思い切ってみっちゃんに話すと、
ブフー!!
みっちゃんは口に入れたお茶を噴き出した。
『みっちゃん…汚いよ。』
「ごめんごめん。」
私はティッシュを取り出し、みっちゃんが噴き出したお茶を拭く。
「ねぇ香澄、それって勇心の事が好きって事?」
『わかんないの。私、今まで恋した事ないから。だからみっちゃんに教えてもらいたくて。』