恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
「おっ、今日も来たな。」
グループの1人がこっちに向かって歩いてくる2人組をみつけ声をかける。
「巧ー、康弘ー。」
2人組はニコニコしながら近付いてきた。
「よー、今日もみんな集まってるな。」
「お前ら暇人だな。って俺らもか。」
背がすらっと高くて、肌が小麦色に焼けているのが巧(たくみ)。
少し茶色がかった短髪で、愛らしい顔をしているのが康弘(やすひろ)。
『巧、あんた夜見たら黒くて何処にいるかわかんないじゃん。』
「そこまで黒くねーよ。それより、何度言ったらわかるんだ?巧くんと呼びなさい。」
『今さら巧くんなんて呼べるわけないじゃん。バカー。』