恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】
夏休みも残りわずかとなった。
仕事終わりの康弘くんが迎えに来てくれて、私はいつものように助手席に乗り込む。
今日は私達の1ヵ月記念日。
前から行ってみたかった創作料理のお店に行く事になっていた。
ジュースで乾杯して、おいしい料理を食べて大満足。
私は少し浮かれていて、康弘くんの様子がいつもと違う事に気付かなかった。
お店を出て、私達はあの星を見に行く事にした。
手をつなぎ綺麗な夜景とは反対側に歩いて行く。
一面に広がる星空は今日も綺麗だった。
1ヵ月前、私達はここから始まった。
毎日がすごく楽しくて、康弘くんに愛されてる事が本当に幸せだった。
星空を眺めながら、『来年も再来年もこうして2人でここに来れますように』そう願っていた。