恋 歌 -コイ ウタ- 【短編集】


よしくんに近付きたくて、でも近付けなくて。


この10歳の差がもどかしい…。



そして、日曜日。


ちゃんとした約束はしてないけど、いつもより少しお洒落をしてお隣りさん家の玄関を開ける。


『おはようございます。おばちゃん、お邪魔するね。』


返事がなくても勝手に上がり込む私。


リビングのドアを開けると、洗い物を終えて手を拭いてるおばちゃんがいた。


『おばちゃん、おはよう。勝手に入ってきちゃった。』

「ななちゃん、おはよう。いいよ、気にしないで。」

『よしくんは?まだ寝てる?』

「うん、寝てる。起こしてもいいよ。」
< 96 / 110 >

この作品をシェア

pagetop